平成27年警察委員会(2015.10.6)

【日比たけまさ委員】

 大規模災害時の警察活動に関して、業務推進体制はどのように整備されているのか。
 また、実践的災害警備訓練や個人の技能向上への取組状況と今後の計画について伺う。

【警備部長】
 警察本部では災害対策課、警察署では警備課が中核となり、災害対処能力の向上や防災関係機関との連携等の業務を推進している。
 平成26年4月には、津波被害が想定される沿岸部等を管轄する7警察署の警備課に災害対策係を設置した。機動隊には、愛知県広域緊急援助隊特別救助班を設置し、発災時に備えて、日々高度な救出救助訓練を行っている。
 また、本年4月に愛知県警察大震災警備基本計画を改正し、大震災警備特別部隊を全警察署に拡大し、人員を592名から891名に増員するなど、災害対処能力向上に向けた業務推進体制の整備を図ったところである。
 実践的災害警備訓練や個人の技能向上に向けた取組については、警察本部で閉庁日等における発災を想定した最高警備本部の図上訓練を実施し、警察署の大震災警備特別部隊を三日間にわたり警察学校に集め、救出救助技術の向上を図った。
 また、警察署では、消防等の防災機関と連携した実働訓練を推進し、組織の災害対処能力と職員の技能向上に努めているところである。
 今後は、大震災警備特別部隊の技能向上に向け、愛知県警察広域緊急援助隊特別救助班のOBを災害救助技術指導員に指定し、より実践的な訓練を実施できる体制を整備して、災害対処能力に優れた人材育成を進めていく計画である。

【日比たけまさ委員】

 発災直後の初動対応を執るために、警察職員の緊急連絡システム、職場近接の居住地確保、FRP製三分割ボート等の装備資機材の整備や燃料の確保等における取組は、どのようになっているか。また、今後、どのような計画を考えているか。

【警備部長】
 当県警察では、県内に震度6弱以上の地震が発生した場合、愛知県警察大震災警備基本計画により全警察職員が自主参集する。また、安否の確認は、各所属で電子メール、災害伝言ダイヤル、災害用伝言板等により行い、その結果を警察本部の最高警備本部で集約するシステムを構築している。
 職場近接の居住地確保については、警備部長、警備課長及び災害対策課長が、大規模災害の発生等の有事の際に速やかな指揮を執るため、警察本部付近の公舎に居住している。また、警察署では、災害、重大事故や事件に対処するため、若手警察職員を待機寮に居住させている。
 装備資機材の整備状況については、全警察署に救命ボートを配備したほか、東日本大震災後には、沿岸部を管轄する警察署を中心にゴムボートを追加配備している。これらのほかに、バルーンライトやポータブル発動発電機、エンジンカッター、チェーンソー等の資材を整備している。
 燃料の確保については、機動隊と第二交通機動隊にそれぞれ2万リットルの備蓄燃料施設を設置している。なお、警察署では、石油販売業者や自動車学校と協定を締結し、災害時の燃料確保に努めているところである。
 今後は、発災時の警察活動に必要な人的基盤や装備資機材を計画的に整備するとともに、民間企業の力も借りつつ、万全を図るよう努めていく。

【日比たけまさ委員】

 大規模災害の発災時には、公的機関の到着が大幅に遅れることが想定されるが、愛知県警察として、自主防災組織等との連携はどのようになっているか。

【警備部長】
 大規模災害発生直後から他府県警察や自衛隊等の応援部隊が到着するまでの間、地域の力を結集して救出救助や避難誘導活動を行わなければならないと考えている。現在、各警察署においては、自治体や消防等の防災関係機関等を構成員とする災害対策検討会議等を設置し、相互の連携を強化している。
 田原警察署では、地元サーファーで組織する自主防災組織の波乗り安全隊が検討会に参加しており、先日のチリ地震に伴う津波注意報発表の際も、警察官とともに沿岸警戒にあたったところである。
 地域防災力の向上に向けた取組としては、警察本部において、平成26年1月に愛知災害救助犬協会と災害時における災害救助犬の出動に関する協定、本年7月には小型無人機を製造開発する民間会社と災害時等における小型無人機による情報収集等に関する協定、本年9月には警察応援部隊の宿泊施設の確保を目的とした大規模災害時における宿泊施設利用に関する協定を愛知県ホテル・旅館生活衛生同業組合蒲郡支部と締結した。また、警察署においても、代替指揮所の確保、食料品、資機材等の優先供給や重機の要請等、警察の初動措置にそごがないよう、様々な協定を締結しているところである。

【日比たけまさ委員】

 南海トラフ地震が発災した際は、警察機能の大幅な低下や交通網の壊滅的な打撃等により救助活動ができないことが予想されるが、今後の課題についてどのように考えているのか。

【警備部長】
 本年8月に、発災時における初動警察措置強化に向けた再点検・再構築プランを策定し、警備態勢の確立、警察本部の情報収集能力・指揮能力の強化、早期に通行可能な道路の把握、警察署の災害対処能力の向上、災害パートナーシップの拡充の5点の課題に係る現状を再点検するとともに、課題解消に向け、諸対策を検討、推進しているところである。こうした課題を一つ一つ解消し、発災時において一人でも多くの県民の生命を救うため、今後も災害対策に万全を期していきたいと考えている。

【日比たけまさ委員】

 南海トラフ地震の発生を防ぐことはできないが、被害を小さくすることは可能である。多くの事例を見て、効果が高いと思われることを取り入れていくなど、知の共有化が大切である。


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