令和7年 総務企画委員会(2025.03.14)

【日比たけまさ委員】

 次世代高度情報通信ネットワーク整備費について伺う。
 2002年度から運用を開始している現在の高度情報通信ネットワークは、災害時における円滑かつ効率的な通信を確保するための通信基盤として活用され、県機関と市町村、消防本部、防災関係機関を結んでいる。一方、現在県は国が定める新たな衛星通信規格への移行や設備の老朽化に対応するため、次世代高度情報通信ネットワークの整備を進めている。
 整備に当たっては、昨年2月定例議会で福田喜夫議員が議案質疑し、当時答弁した防災安全局長は、南海トラフ地震などの大規模災害時においても県、市町村、防災関係機関の間を確実につなぐネットワークであることが求められる中、映像送信等、近年のデータ通信量の増大への対応や高層建築物による電波障害のおそれを解消するため、メイン回線を有線回線に転換することとした。
 中部電力パワーグリッド株式会社の電力保安通信回線(CINET)は、県内全域において通信回線の複数ルート化が図られていること、専用回線のため災害時にも輻輳せず安定した通信が維持されること、24時間監視体制が確立されていること、また、有線回線の途絶や停電が発生した場合でも迂回による通信が確保でき、電力会社の回線として早期復旧が見込まれることから高信頼度の通信回線として活用することとした。
 なお、広域災害による途絶の場合にも備え、一般財団法人自治体衛星通信機構が管理運営する地域衛星通信ネットワークをバックアップ回線として引き続き利用することにより、通信の確保に万全を期すと当時答弁があった。
 そして、今年度から3か年かけて整備を行う計画と承知している。
 そこでまず、次世代高度情報通信ネットワークの整備に関し、現在どのような状況であるのか、また、次年度以降のスケジュールについて伺う。

【災害対策課担当課長】
 次世代高度情報通信ネットワークの整備は、2022年度から基本調査及び基本設計を行い、2023年度に実施設計を実施した。今年度からは、まず県機関、防災関係機関の工事に着手している。来年度は引き続き県機関、防災関係機関の工事を実施するとともに、新たに市町村54か所、消防本部34か所、計88か所の整備工事に着手する予定である。
 2026年度にかけて各機関の設備設置工事を実施し、整備が完了した機関から順次運用を開始、全面供用開始は2027年度を予定している。

【日比たけまさ委員】

 昨年12月、総務企画委員会にて愛知県災害情報センターの施設調査をした。様々なシステムの説明を受ける中で、より多くの機関そしてより精度の高い情報の連携ができることが迅速かつ的確な災害応急対策に必要であると感じた。
 そこで、次世代高度情報通信ネットワークでは、どれくらいの通信容量を確保しているのか。また、新たにどのような機関とネットワークを結ぶのか。

【災害対策課担当課長】
 次世代高度情報通信ネットワークにおける通信容量と、新たに接続する機関についてであるが、まず通信容量は現行の無線のネットワークに比べて、有線の光回線に転換を図り約5倍の通信容量を確保することで、ヘリコプターからの撮影映像や膨大な地図情報をストレスなく伝送できると考えている。
 次に、新たに接続する機関は、現行のネットワークが県機関、防災関係機関、市町村消防本部、合わせて146機関を結んでいるのに対して、次世代高度情報通信ネットワークでは、新たに災害拠点病院、通信事業者、運送事業者等を加えた203機関に固定の通信設備を整備する。また、保健所分室、県立学校をはじめ197機関に新たに可搬型の移動無線機を整備する。このことにより、ネットワークに接続する機関数は現行の146機関から400機関へと大きく増加する。

【日比たけまさ委員】

 来年度予算では、3か年整備計画の2年目事業として59億余円が計上されている。そこで、来年度からは市町村及び消防本部の整備に着手するとのことだが、県はどのように市町村等の整備を支援していくのか。

【災害対策課担当課長】
 大規模災害時に県及び市町村が連携して災害対応を実施していくためには、市町村及び消防本部等のネットワークの早期整備が必要である。そこで整備に当たっては、県が一括して工事発注を行い、整備に係る工事費の削減と工期の短縮を実施し、早期の整備を図る。また、市町村及び消防本部が整備する工事費用は、現行ネットワークの整備維持と同様に県が3割を負担することで財政的な支援をしていく。